※YouTubeに上げてる動画
イラスト制作に必要なのは以下の通り。
実際にイラスト制作してる人の目線や周辺ツール含む用途感に合わせた選び方といった補足情報としての参考材料にしてもらえれば。
【2026年8月・機種と値段を全部入れ替えました】
載せてたPCもモニターも軒並み生産終了してて、中には転売価格で4万円台になってるものまでありました。昔「コスパ重視」として載せてたモニターが、当時の「品質重視」より高くなってた。さすがに笑えないので直しました。
選び方の考え方自体は変えてません。そこは今も通用するので。
目次
イラスト制作向けPCを選ぶポイント
基礎知識
重要度の高いポイントは以下の4つだけ。
【基本の知識】
- CPU…パソコンの基本性能
- メモリ…メモリが多いと重い作業や複数の作業を同時にできる
- グラフィックボード…高度なグラフィック処理に必要(3D等)
- ストレージ…データを保存する場所
CPUには「Core i」と「Ryzen」の2種類があります。どちらを選んでもイラスト制作で困ることは無いので、同じ値段ならコア数が多い方を選ぶ、くらいの認識で大丈夫。
※以前ここに「Core iが万能でRyzenは得手不得手がある」と書いてましたが、今はその差がほぼ無いので訂正します。
よく表現される例として分かりやすいのが「メモリ」は一度に作業出来る机の広さで「ストレージ」は収納出来る量、というイメージ。(例えばメモリが多ければペイントソフトを起動しながらネットサーフィンしたりゲームしたり…といった複数の作業を同時並行出来るし、ストレージが多ければ写真や画像といったデータを数千から数万枚保持出来るといった感じ)
全てのパソコンには最初から最低限のグラフィック処理が出来る「オンボード」が搭載されており、「グラフィックボード」はPhotoshopや3Dといった高度なグラフィック処理を要する場合に必要。
- CPUには「Core i」と「Ryzen」がある。どちらでもいい
- 最低限のグラフィック処理が出来る「オンボード」は全PCに搭載
- イラストを描くだけなら「グラフィックボード」は要らない
- 3DCGや重い動画編集をやるなら「グラフィックボード」が必要
選ぶ基準
イラストを描く場合は「CLIP STUDIO PAINT」「Photoshop」「Sai」「MediBang Paint Pro」この辺のペイントツールから選ぶことになります。
公式サイトに行くと推奨スペックが載ってます。
【公式の推奨スペック一覧】
- CLIP STUDIO PAINT…(最大手のペイントツール)
- Photoshop…(絵も描ける総合画像編集ツール)
- Sai…(最低スペックでも動く軽いペイントツール)
- MediBang Paint Pro…(無料の高機能ペイントツール)
で、各ツールを踏まえて要件をまとめるとこんな感じ。
- CPUは「Core i5」「Ryzen 5」以上を選ぶ
- メモリは16GB以上
- ストレージは「SSD 500GB」以上
- グラフィックボードはイラストだけなら要らない
- 3D・動画もやるなら「GeForce RTX 5060」以上
CPUとメモリの要求スペックは用途で変わるんですが、基本的なイラスト制作であれば「Core i5」「16GB」あれば十分作業出来るものの3D・漫画・印刷物・高解像度・平行作業も検討しているのであれば「Core i7」「32GB」以上を推奨します。
※以前は「8GBあれば十分」と書いてましたが、今のBTOは16GBが標準なので上げてます。
【CPU】
CPUは「Core i」「Ryzen」どちらを選ぶ場合でも「Core i5」「Ryzen 5」以上を選ぶ。3、5、7、9のような形で数字が性能を表して数字が大きいほど性能も高くなる。(例:「Core i3」「Ryzen 7」「Core i7」「Ryzen 9」等)
【メモリ】
メモリは基本的に16GBあれば十分であるものの、以下の条件下においては32GBを推奨。(※この場合はCPUも「5」ではなく「7」以上を推奨)
【スペックを上げる用途感の参考例】
- 3D…制作用の3Dを使ったオブジェクト素材(背景や小物等)
- 漫画…ページ数のある原稿作業
- 印刷物…同人誌、ポスター、フライヤー
- 高解像度…レイヤー数多い、4000Pixelのイラスト
- 平行作業…複数ツールを同時に立ち上げて作業
【グラフィックボード】
推奨スペックを見ると分かるんですが、イラストを描くだけならグラフィックボードは要りません。今のCPUに内蔵されてるグラフィック機能で普通に描けます。
ここが一番お金の使い方を間違えやすいところ。「クリエイター向け」で検索して出てくるPCは大体グラボが載ってて、その分だけ高い。イラストしか描かないなら、そこに10万円払う代わりにモニターとペンタブに回した方が絵に効きます。
3DCGや重めの動画編集も視野に入れてるなら話は別で、その場合は「GeForce RTX 5060」以上を選んでください。(3DCG向けのPC選びで詳しく書いてます)
【ストレージ】
ストレージには「保存容量が多くて安いHDD」と「値段は高いが読み込み速度の速いSSD」の2種類がありますが、今は基本SSDで、500GB以上あれば問題無い。足りなくなったら外付けを足せばいいだけです。
用途で選ぶ
簡単なイラストが描けたらいいな、ちょっと画像加工したいな、というレベルであれば新規でパソコンを買うよりも手元にあるスマホやタブレットで十分な場合が多い。
PCの値段帯のイメージとしてはイラスト制作する場合は10万円前後、発展させた用途でも考えてるなら16万円前後、3Dも触るなら20万円前後、が分かりやすいかなぁと。これ以下のスペックだとスマホやタブレットでも代用出来るのでPCを買うメリットが薄い
※以前は「8万・10万・12万」と書いてました。円安とパーツ高でだいぶ上がってます。
で、具体的なスペックで選んでみるとこんな感じ。
- CPUは「Ryzen 5 5500GT」
- メモリは「8GB」(カスタマイズで16GBに)
- ストレージは「SSD 500GB」
- グラフィックボードは無し(CPU内蔵。イラストなら要らない)
- 9万9800円(税込/2026年8月時点)
- CPUは「Ryzen 7 7700」(8コア)
- メモリは「16GB」
- ストレージは「SSD 1TB」
- グラフィックボードは無し(CPU内蔵)
- 15万9800円(税込/2026年8月時点)
- CPUは「Ryzen 7 5700X」
- メモリは「16GB」
- ストレージは「SSD 1TB」
- グラフィックボードは「GeForce RTX 5060 8GB」
- 19万9800円(税込・送料別/2026年8月時点)
※3Dや動画もやるならこれ。イラストだけなら上の2つで足ります
各値段帯で最適なスペックを選んだんですが、必要になれば後から性能を上げられるので、絵を描く以外の用途を考えてないなら10万円前後のスペックで充分だと思ってます。
- 予算を抑えたいならAeroStream RM5A-A254/B
- 実務にも耐えうるイラスト制作ならAeroStream RM7A-F260/B
- 3D・漫画原稿・印刷物・高解像度・平行作業を行うならFRONTIER FRGHLB550/5060
「イラスト向け」「CLIP STUDIO推奨」と書いてあるPCを買わなくていい
各社が用途別の専用モデルを出してるんですが、中身を見ると普通のPCより高いことが結構あります。
同じTSUKUMOの中で並べるとこうなる。
- CLIP STUDIO PAINT 動作確認済み推奨PC RM5J-A261B/CSP…Core Ultra 5 225 / 内蔵GPU / 16GB / SSD 1TB で16万9800円
- スタンダードPC AeroStream RM7A-F260/B…Ryzen 7 7700 / 内蔵GPU / 16GB / SSD 1TB で15万9800円
「推奨PC」の方が1万円高くて、しかもCPUが下です。Core Ultra 5 225が6+4コア、Ryzen 7 7700が8コア
推奨モデルは動作検証がされてる安心感はあるので、それに1万円払う価値があると思うなら普通にアリ。ただ「推奨って書いてあるから間違いない」で選ぶと、中身を見ずに払うことになる。
名前じゃなくて中身のスペックと値段だけ横に並べて見る。それだけでいいです。
BTOパソコン
BTOパソコンはバラバラのメーカーの部品を組み立てて作る受注生産式のパソコンのことで、市販の既製品より性能が高く値段も安くコスパが高いのが特徴。
ググると購入候補に入るBTOパソコンショップは色々。
同じくらいのスペックでもメーカーによって数万円違うことがあるので、横に並べて比較する価値はあります。
そしてもうひとつ。
BTOは常にどこかがセールをやってるので、急いでないなら待った方がいい。週替り・月替りで各社ずっと何かしらやってます。この記事に載せた値段も、タイミング次第でもっと下がってる可能性がある
特にLenovoは定価がやたら高くて、セールとクーポンでドカッと下がる売り方をしてるので、ここは定価で買わない方がいいです。自分も当時買おうか検討したことがあるんですが、セール価格と定価で数万円違ってて驚いた記憶がある
※ただしセール限定の型番はすぐ消えます。この記事も昔はその手の型番を直接載せてて、数年後に全部リンク切れになりました。なので今回は消えにくいモデルで載せてます。
必要な周辺機器と選び方
BTOパソコンショップでPC本体を買うだけだと不十分で、イラスト制作にPCの他に必要な「モニター」「ペンタブ」「ペイントツール」の選び方を合わせて紹介。
モニター
※自分が使ってるモニターはBenQの「SW2700PT」とEIZOの「FlexScan」の2台(どちらも今は生産終了してます)
モニターは色々要素がありますが、イラスト制作においてモニターを気にする意図としては「適切な大きさ」「色が正確」「目が疲れにくい」かどうか。
最低限見るべきポイントは以下の3つだけ。
- サイズ…「20インチ」以上を選ぶ
- 光沢…グレア、ノングレアで「ノングレア」を選ぶ
- 発色…TN・VA・IPS方式の中で「IPS方式」を選ぶ
モニターのサイズは作業効率や疲れやすさに影響するので20インチ以上を推奨。
光沢には「グレア(光沢)」と「ノングレア(非光沢)」の2種類があって、「グレア」は鮮やかな画面でゲーム等の娯楽を楽しむのに向いていて「ノングレア」は画面反射が無くコントラストが抑えめで目に優しいので長時間作業するのに向いてる。
発色に関しては液晶パネルの作りが関係していて「TN」「VA」「IPS」の3方式があるんですが、説明が長くなるので要点だけ言うと色の再現性が高いのがIPS方式。絵を描くなら基本これを選んでおけば大丈夫です。
これらの点を満たしつつコスパのいい「コスパ重視のモニター」と「品質重視のモニター」の2点を載せたので参考に。
- ASUS VY279HGR…27インチ / フルHD / IPS / 約1万7000円(コスパ重視)
- BenQ PD2706QN…27インチ / WQHD / IPS / sRGB 100% / 約6万3000円(色をちゃんと出したいならこっち)
※ここには以前「Dell SE2416H」と「EIZO FlexScan」を載せてたんですが、どちらも生産終了して、今は4万円台の転売価格になってます。「コスパ重視」で載せてた方が「品質重視」より高い、という意味不明な状態だったので外しました。
あと、絵を描く用途なら解像度より先に「大きさ」で選んだ方が体感が変わります。キャンバスとパレットとブラシ設定を同時に開くので、単純に置ける面積が効いてくる。
もっとモニターについて詳しく知りたい方はこちら。
ペイントツール
【ペイントツール一覧】
- CLIP STUDIO PAINT PRO…買い切り6900円 / 月額100円〜
- CLIP STUDIO PAINT EX…買い切り28900円 / 月額300円〜
- Adobe Photoshop…月額課金(プランで変動)
- Sai…5500円
- MediBang Paint Pro…無料
基本的には買い切りの「CLIP STUDIO PAINT PRO」を推奨。
「CLIP STUDIO PAINT PRO」と「CLIP STUDIO PAINT EX」の違いは前者はイラスト制作用で後者は漫画にもアニメーションにも対応した全部入りの高機能版。30日間の無料体験版もある
※以前は買い切りだけだったんですが、今は月額プランも選べるようになってます。長く使うなら買い切り、まず触ってみたいなら月額、で分ければいいかと。ちなみに買い切り版はWindows / Mac向けのみです。
「Sai」は古いペイントツールなのに未だに一部のプロにも使われてるペイントツールで特徴として「軽く最低限のスペックでも使える」ことにあります。
「Photoshop」は高度な画像編集ツールでプロのイラストレーターでも使ってる人は多いものの買い切りではなく月額課金なので仕事で使う人以外には推さないですが、画像加工、合成やレタッチといった技法に興味があれば一考の余地アリ。
「MediBang Paint Pro」は紹介した他のツールには劣るものの完成度が高い無料ペイントツール。
もっとペイントツールについて詳しく知りたい方はこちら。
ペンタブ
※自分が使用してるペンタブはXP-Penの「Deco01 V2」
ペンタブは絵を描くための道具。
- PCに繋げて板に描くのが「板タブレット」
- PCに繋げて液晶に直接描けるのが「液晶タブレット」
詳しい解説はペンタブの選び方で別途で書いてますが、今のペンタブは最上位モデル以外は基本的な性能に大きな差は無いと考えて問題無いです。コスパのいい板タブではなく上位モデル、もしくは液タブが欲しい場合がリンク先参照
おすすめなのが10インチ前後の5000~7000円前後に収まるコスパ重視のモデルで載せたので参考に。
- XP-Pen Deco01 V2…約5800円(2026年8月時点)
もっとペンタブについて詳しく知りたい方はこちら。
※値段は2026年8月時点の定価。セールで下がることが多いので買う前に現物を見るといいかなと。
まとめ
改めてポイントをまとめるとこんな感じ。
【イラスト制作用パソコン】
- CPUは「Core i5」「Ryzen 5」以上を選ぶ
- メモリは16GB以上、ストレージはSSD 500GB以上を推奨
- イラストを描くだけならグラフィックボードは要らない
- 3Dや動画もやるなら「GeForce RTX 5060」以上
- 「イラスト向け」「推奨PC」の名前で選ばない。中身と値段だけ見る
- 急いでないならセールを待つ
- 【イラスト制作用の高コスパなパソコン一覧】
【周辺ツール】
- ペイントツールは「CLIP STUDIO PAINT PRO」を推奨
- モニターは「20インチ以上」「ノングレア」「IPS方式」で選ぶ
- ペンタブは10インチ前後の使い勝手がよく値段による性能差は少ない
参考になれば幸いです。
合わせて読みたい



















さだぢさん、こんにちは
PCのスペックでお聞きしたいのですが…
CPU ryzen9
グラフィック Geforce RTX2060super
メモリ 16GB
ストレージ 512GBSSD 2TBHDD
この構成ですと、イラストに加えて3Dモデリングも問題なく行えますでしょうか?
こむぎさんこんにちは!
余裕です!
お返事ありがとうございます!
これでどんどん頑張ろうと思います…!!
当方、アナログ時代から社内イラストレーターを経て
現在はフローランスですが、35年職業でイラストレーターやってます。
パソコンの選択肢に一言でいいのでMac入れて下さい。
デジタルに移行した1996年当初は印刷媒体向けに制作するのは、
Macしか選択肢がありませんでしたので今でもMacです。
というか、広告、出版業界でイラストにせよなんにせよ、
印刷物の原稿を作成するのは今でもMacがほとんどです。
キタシンさんこんにちは!
おぉそうなんですね!
自分も印刷媒体の経験がありますが、DPTの業務を行わないのであればイラスト制作自体はWindowsでも全然問題ないですよ!(それとwindowとMacで比較すると話がまたややこしくなるので…笑)