こんにちは、さだぢです。
俺自身は学歴が無くて大学も専門も出てないですが、20代前半で上場企業から評価されて年収490万円でスカウトされ内定のオファーをもらってました。
ただニートやってる期間も結構あったし。
そんな自分ですが、同年代の中では学歴が無く低賃金と言われるデザイナー職の割に評価されてきた方かなと思ってて、この経験が誰かのためになればと思って考えてきたことをまとめてます。
【簡単な略歴】
- 理系から美術系に転向
- 藝大を目指して浪人
- ニート歴あり
- 最初はブラックな映像制作会社
- 240万円→312万円→490万円
目次
クリエイターが転職で押さえておくべき認識
個人的に意味のあったことは以下の通り。
- 収入は「業界とスキル」で決まることを知る
- 「自主制作」する人は希少価値が高い
- やってくれそうな感じを作る
- 「トレードオフ」の精神
そもそもクリエイター職って技術職なので長年働いたから給料が上がる、っていう職種じゃない。
ある程度の年齢でも年収が低い人が周りにいる環境だったため常々「考える必要があるな…」と思ってて、どうやったら年収を上げられるか分析した結果が上記を意識して満たせると市場価値の高い人材として転職しやすい、と考えてました。
業界選びで年収の幅は変わる
スキルは確かに大事。
ほとんどの人はスキルを高めて実績を積んだら同業他社への転職を考える…。
実際にそれで年収が上がる人も多いですが、イマイチ転職活動で手ごたえが無いなら給与を上げようと思ったら自分自身が優秀になるより業界を変えた方が早いと思ってます。(転職サービスやサイトで同じような職業だけど業界の違うアニメ、ゲーム、Web等で比較してみると分かる)
「なぜ違うのか」という理由はすごくシンプルで業界にお金があるかどうか。
例えばですが…。
アニメの市場は2688億円(2018年)
家庭用ゲーム機が4343億円(2018年)
モバイルコンテンツ関連が5.729兆円(2017年)
もちろんこれだけで決まるわけではないですが一つの判断材料として。
俺自身も転職活動で得た評価と実際に提示された年収は業界の相場感とほぼ合致してます。
広告 > Web = アプリ > ゲーム = 玩具 > 映像 = アニメ
なので仮にデザイナーとして映像業界からキャリアをスタートしたなら、次はゲーム業界、その次はWebやアプリ等の業界は違うものの職能が重なっていて、よりお金のある業界にシフトしていくのが年収を上げる上で意識するべき考え方かなぁと。
「市場価値が高い」か「上流工程に携われる」か
先ほど挙げた「業界」の他に収入に大きく影響するのが「市場価値の高いスキルかどうか」「上流工程に携われるかどうか」。
例えばDTPデザイナーとして経験を積んでも年収の上限値は低いですが、3DCGデザイナーとして経験を積めば年収の上限値は倍以上見込める、というのが市場価値の例として分かりやすいかなぁと。
当時はなんとなく程度にしか意識してなかったものの自分は一番最初に3DCGデザイナーとしてのスキルを身に付けてから就職していたので、小さな下請け会社で1年目の一般的な相場からしたらちょっと高い方でした。(ブラックでしたが)
上流工程というのはより裁量があり決定権に近い部分で例えばデザイナーとして「与えられた業務をこなす」みたいな下請け寄りのスキルより「ディレクションや企画、設計からも携わる」みたいな発注側に近いスキル方がより上流に近いのは想像出来ると思います。(求人情報を見ると年収と比例してるのが分かる)
スキルもこういった観点から考えてました。
その辺について意識してた戦略について別途詳しく書いてるので興味あったら。
自主制作をしてる人は案外少ない
働き始めて分かることが一つ。
ぶっちゃけプロでも自主制作してる人は少ないです。
つまり自主制作してるだけで優位に立てる…とは安易には言えないですが、ポートフォリオに仕事でやったこと以外を載せれる人は学習意欲があり、ポテンシャルや主体性がある人物として評価されやすいという意味を持つだろうと。
元々パッとしない仕事をしてたのもありますが、案外評価が高かったのも自主制作の部分でした。
これはクリエイター限定の話だけど「自主制作」は万人にとって現状を変えられる活動になりうるので本当に推したい。
自主制作は非常に有効な武器。
最近は個人で活動してるんですが、自分の事例としてポケモン絵の自主制作がポケモンカードイラストレーターとしての仕事に繋がり、ブログやYouTubeでの自主制作が7桁前後の仕事に繋がってます。
やってくれそう感はストーリーで演出
正攻法で立ち振る舞うには他の人に比べて色々と足りてない自覚があり、いかにして自分の評価を実際より大きく錯覚させるか、と意識してました。
学歴や実績といった事実は変えられなくても見せ方次第で相手に与える印象を変えることは出来るので、いかにして「やってくれそう感」を出すか。
自分の経験談や他の人の話も含むんですが、実力不足だけど結構デカい振り幅でステップを踏み出せる人って過去現在を通して未来を語りストーリーとして組み立てるのが上手い。
違う言葉で言い換えるならハッタリ。
個人的にはある意味弱者が最も磨くべきメタスキルじゃないかなぁと思ってます。
このストーリー自体は十人十色なので具体的な提案は出来ないですが、客観的な組み立て材料を得る方法として複数の第三者から聞くのが有効で、知り合いはもちろん、所謂転職エージェントや受けた会社の面接担当等の色んな視点、意見を求めながら転職活動を通して使える機会は積極的に使ってました。
色んな会社や業界を受ける意味は…
色んな会社や業界を受けると、同じスキルを求められる仕事でも会社が違えば待遇も給料も全然違うし、かなり評価された会社もあれば全くダメだった会社もあって、会社や業界によって中の人の考え方や価値観も全然違うことに気付ける。
正直この視点を得られるかどうかはかなり大きい。
自分の評価される市場はどこなのか認知するのはめちゃめちゃ大事。
あと色んな会社を受ける上で俺の場合は対面で複雑な話を組み立てて話すのが苦手なコミュ障なところがあるので、ポートフォリオや文章での自己アピールに力を入れつつ、面接ではとりあえず会ってそこで得た情報や客観的評価を次に生かす…みたいな場数を踏む場として活用出来るように意識してました。
加えて色んな会社を受ける意味として小さな会社でもオファーや内定を得た状態だと1つの会社に依存しなくて良いのでいい意味で「自信」を持って企業と向き合える。
恋人や既婚者の方が魅力的に見えるのと一緒で、顔が微妙なのにモテてると魅力的に見えるとの一緒で、内定や他社評価を引き合いにアピールが上手く出来れば「第三者からすでに評価を得てる人材」として欲しくなるのは人も会社も一緒なのかなぁと。
レベル高くて絶対入れない会社や入る気のない会社でも受けるはタダだし、落ちる前提で呼ばれたらラッキーくらいのスタンスで人に会える。
精神的に優位に立つ意味でも複数の会社、業界を受けた方がいいと思います。
ちなみにモテアピールが上手くいくと飯とか奢ってもらえます笑
トレードオフを前提とした精神
そもそも今は就職したら安泰だって言われてた大企業でも潰れてる時代だし、会社ではなく市場に評価される意識を持つべきだと考えてます。
だからこそ自分は転職する上で明確に求めることを分けて考えてました。
- 「経験」…スキルや知識
- 「実績」…社会的評価
- 「報酬」…お金や福利厚生
大抵の人は「経験」「実績」「報酬」三拍子を揃えて得るのは難しくトレードオフで選ぶことになりますが、実力が伴えば徐々に選べるようになります。
先を見越して優先度の高い項目はどれか、を把握する。
それが転職するときの指針になります。
例として挙げると未熟なうちは報酬も実績も魅力なくてブラックだけど得られる経験値高いなら選択肢としてアリ、という判断もする。
なぜなら転職を前提としてるから。
例として挙げるとスキルも身につかず報酬も魅力ないけど社会的に評価の高い仕事が出来るなら選択肢としてアリ、という判断もする。
なぜならレバレッジを効かせて転職出来るから。
こういう考え方をしてました。
求める条件を明確にトレードオフすることは「総合的にいい会社」ではなく「一般的に見たら魅力は無いが今の自分が必要としていることを得られる会社」という最小限の労力で最大限の結果を出すためには大事な考え方。
俺自身もブラックな会社で働いたり派遣で働いたりと綺麗な経歴じゃないしダラダラしてた空白期間もあるものの、トレードオフの意識を持って会社は選んでました。
観察すると分かるんですが、能力的には平凡に見えるけどステップバイステップで結果を出してる人はこの辺の取捨選択が上手い気がします。
こういった働き方については別途書いてるので興味あったら。
まとめ|戦略レベルで考える
ポイントをまとめるとこんな感じ。
- 「業界選び」「身につけるスキル」で収入は変わる
- 「自主制作」は強力な武器
- 「やってくれそう感」はストーリーで演出
- 「トレードオフ」という考え方
こういった視点で考えるのが大事。
今はとれる選択肢が増えたけど、当時は底辺から働くしかなかった…そんな自分が試行錯誤した中で意味があったと推せるモノをまとめました。
人によっては道筋が違うので実際に行動して最適化する必要はあるものの、転職を考えてるクリエイター職の人は今挙げたような意識してすればいい環境、待遇で働ける可能性が高くなると思ってます。
戦略レベルでなんとかなる部分って結構あるはず。
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