イラスト制作向けPCのおすすめの選び方を環境と合わせてプロが紹介

こんにちは、さだぢです。

プロのデジタルアーティストとして活動してる立場から紹介。

※YouTubeに上げてる動画

イラスト制作に必要なのは以下の通り。

(※リンクで目次に飛べます)

実際にイラスト制作してる人の目線や周辺ツール含む用途感に合わせた選び方といった補足情報としての参考材料にしてもらえれば。

イラスト制作向けPCを選ぶポイント

基礎知識

重要度の高いポイントは以下の4つだけ。

【基本の知識】

  • CPU…パソコンの基本性能
  • メモリ…メモリが多いと重い作業や複数の作業を同時にできる
  • グラフィックボード…高度なグラフィック処理に必要(3D等)
  • ストレージ…データを保存する場所

CPUにはCPUには「Core i」と「Rizen」があり、「Core i」が万能で「Rizen」がコスパは良いが得手不得手がある、といった特徴がある。(Rizenはクリエイティブ用途は特異分野)

よく表現される例として分かりやすいのが「メモリ」は一度に作業出来る机の広さで「ストレージ」は収納出来る量、というイメージ。(例えばメモリが多ければペイントソフトを起動しながらネットサーフィンしたりゲームしたり…といった複数の作業を同時並行出来るし、ストレージが多ければ写真や画像といったデータを数千から数万枚保持出来るといった感じ)

全てのパソコンには最初から最低限のグラフィック処理が出来る「オンボード」が搭載されており、「グラフィックボード」はPhotoshopや3Dといった高度なグラフィック処理を要する場合に必要。

選ぶ基準

イラストを描く場合は「CLIP STUDIO PAINT」「Photoshop」「Sai」「MediBang Paint Pro」この辺のペイントツールから選ぶことになります。

公式サイトに行くと推奨スペックが載ってます。

【公式の推奨スペック一覧】

  • CLIP STUDIO PAINT…(最大手のペイントツール)
  • Photoshop…(絵も描ける総合画像編集ツール)
  • Sai…(最低スペックでも動く軽いペイントツール)
  • MediBang Paint Pro…(無料の高機能ペイントツール)

で、各ツールを踏まえて要件をまとめるとこんな感じ。

CPUとメモリの要求スペックは用途で変わるんですが、基本的なイラスト制作であれば「Core i5」「8GB」あれば十分作業出来るものの3D・漫画・印刷物・高解像度・平行作業も検討しているのであれば「Core i7」「16GB」以上を推します。

【CPU】

CPUは「Core i」「Rizen」どちらを選ぶ場合でも「Core i5」「Rizen 5」以上を選ぶ。3、5、7、9のような形で数字が性能を表して数字が大きいほど性能も高くなる。(例:「Core i3」「Rizen 7」「Core i7」「Rizen 9」等)

【メモリ】

メモリは基本的に8GBあれば十分であるものの、以下の条件下においては16GBを推奨。(※この場合はCPUも「5」ではなく「7」以上を推奨)

【スペックを上げる用途感の参考例】

  • 3D…制作用の3Dを使ったオブジェクト素材(背景や小物等)
  • 漫画…ページ数のある原稿作業
  • 印刷物…同人誌、ポスター、フライヤー
  • 高解像度…レイヤー数多い、4000Pixelのイラスト
  • 平行作業…複数ツールを同時に立ち上げて作業

【グラフィックボード】

推奨スペックを見るとグラフィックボードは必須では無いですが、ペイントツールの機能使用時や描画動作での遅延やラグといった部分での影響があるので高性能である必要はないものの載せる意味は大きい。

選ぶグラボはNVIDIAというメーカーの「GeForce」で数値が1000以上あるかどうかだけ見れば大丈夫。

【ストレージ】

ストレージには「保存容量が多くて安いHDD」と「値段は高いが読み込み速度の速いSSD」の2種類があって、基本的に256GB以上あればどちらでも問題無い。

用途で選ぶ

簡単なイラストが描けたらいいな、ちょっと画像加工したいな、というレベルであれば新規でパソコンを買うよりも手元にあるスマホやタブレットで十分な場合が多い。

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2017.11.19

PCの値段帯のイメージとしてはイラスト制作する場合は8万円前後、発展させた用途でも考えてるなら10万円前後、仕事でも使うなら12万円前後、が分かりやすいかなぁと。7万円以下のスペックだとスマホやタブレットでも代用出来るのでPCを買うメリットが薄い

で、具体的なスペックで選んでみるとこんな感じ。

【8万円前後】mouse DT5-G

  • CPUは「Core i5-10400」
  • メモリは「8GB」
  • ストレージは「SSD 256GB」
  • グラフィックボードは「GeForce GTX 1650 4GB」

【10万円前後】AeroStream RM5A-D204/T

  • CPUは「Ryzen 5 3600」
  • メモリは「16GB」(※基本8GB +8GBをスタマイズで搭載した価格)
  • ストレージは「SSD 500GB」
  • グラフィックボードは「GeForce GTX1650 4GB」

【12万円前後】Legion T550i(製品番号:90NC0079JM)

  • CPUは「Core i7-10700」
  • メモリは「16GB」
  • ストレージは「HDD 2TB」+「SSD 256GB」
  • グラフィックボードは「GeForce GTX1660 6GB」

各値段帯で最適なスペックを選んだんですが、必要になれば後から性能を上げられるので絵を描く以外の用途を考えてないなら8万円前後のスペックで充分だと思ってます。

BTOパソコン

BTOパソコンはバラバラのメーカーの部品を組み立てて作る受注生産式のパソコンのことで、市販の既製品より性能が高く値段も安くコスパが高いのが特徴。

ググると購入候補に入るBTOパソコンショップは色々。

イラスト制作向けのパソコンを比較すると価格帯によってコスパのいいモデルがメーカーによって数万円違うこともあるので探して比較する価値はあるが、先ほど紹介したPCは8~12万円前後の中では高いコスパを誇る。

必要な周辺機器と選び方

2D3Dを駆使してイラスト制作するプロの作業環境【捗る便利ツール群も紹介】

2017.08.10

BTOパソコンショップでPC本体を買うだけだと不十分で、イラスト制作にPCの他に必要な「モニター」「ペンタブ」「ペイントツール」の選び方を合わせて紹介。

モニター

※自分の使用してるモニターはBenQの「SW2700PT」とEIZOの「FlexScan」2台

モニターは色々要素がありますが、イラスト制作においてモニターを気にする意図としては「適切な大きさ」「色が正確」「目が疲れにくい」かどうか。

最低限見るべきポイントは以下の3つだけ。

モニターのサイズは作業効率や疲れやすさに影響するので20インチ以上を推奨。

光沢には「グレア(光沢)」と「ノングレア(非光沢)」の2種類があって、「グレア」は鮮やかな画面でゲーム等の娯楽を楽しむのに向いていて「ノングレア」は画面反射が無くコントラストが抑えめで目に優しいので長時間作業するのに向いてる。

発色に関しては液晶パネルの作りが関係していて液晶パネルには3つの方式が(TN・VA・IPS)があり、特徴を説明が長くなるので詳細を知りたかったらリンク先を見て欲しいんですが要点だけ言うと色の再現性が高いのがIPS方式。

これらの点を満たしつつコスパのいい「コスパ重視のモニター」と「品質重視のモニター」の2点を載せたので参考に。

【20インチ以上、ノングレア、IPS方式】

もっとモニターについて詳しく知りたい方はこちら。

イラスト制作用モニターのおすすめの選び方【色・疲労度・作業効率】

2020.01.12

ペイントツール

【ペイントツール一覧】

基本的には買い切りの「CLIP STUDIO PAINT PRO」を推奨。

「CLIP STUDIO PAINT PRO」と「CLIP STUDIO PAINT EX」の違いは前者はイラスト制作用で後者は漫画にもアニメーションにも対応した全部入りの高機能版、Amazonだとどちらも割高なパッケージ版しかないので公式のダウンロード版がお得。30日間の無料体験版もある

「Sai」は古いペイントツールなのに未だに一部のプロにも使われてるペイントツールで特徴として「軽く最低限のスペックでも使える」ことにあります。

「Photoshop CC」は高度な画像編集ツールでプロのイラストレーターでも使ってる人は多いものの買い切りではなく月額課金なので仕事で使う人以外には推さないですが、画像加工、合成やレタッチとった技法に興味があれば一考の余地アリ。

「MediBang Paint Pro」は紹介した他のツールには劣るものの完成度が高い無料ペイントツール。

もっとペイントツールについて詳しく知りたい方はこちら。

ペイントソフトでおすすめの選び方を解説【有料・無料・用途別】

2020.01.15

ペンタブ

※自分が使用してるペンタブはXP-Penの「Deco01 V2

ペンタブは絵を描くための道具。

  • PCに繋げて板に描くのが「板タブレット」
  • PCに繋げて液晶に直接描けるのが「液晶タブレット」

詳しい解説はペンタブの選び方で別途で書いてますが、今のペンタブは最上位モデル以外は基本的な性能に大きな差は無いと考えて問題無いです。コスパのいい板タブではなく上位モデル、もしくは液タブが欲しい場合がリンク先参照

おすすめなのが10インチ前後の5000~7000円前後に収まるコスパ重視のモデルで載せたので参考に。

【10インチ、7000円前後】

もっとペンタブについて詳しく知りたい方はこちら。

ペンタブの「おすすめ」ではなく「選び方」の知恵【初心者対応】

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【歴7年プロ】板タブのおすすめの選び方を解説【全メーカーを比較】

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液タブに悩む人におすすめの選び方【全メーカーを比較】

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まとめ

改めてポイントをまとめるとこんな感じ。

【イラスト制作用パソコン】

  • CPUは「Core i5」以上を選ぶ
  • メモリは8GB以上、ストレージは256GB以上を推奨
  • グラフィックボードは高性能である必要はないが搭載推奨
  • グラフィックボードは「GeForce」で数値が1000以上
  • イラスト制作用の高コスパなパソコン一覧

【周辺ツール】

  • ペイントツールは「CLIP STUDIO PAINT PRO」を推奨
  • モニターは「20インチ以上」「ノングレア」「IPS方式」で選ぶ
  • ペンタブは10インチ前後の使い勝手がよく値段による性能差は少ない

参考になれば幸いです。

 

合わせて読みたい

ペンタブの「おすすめ」ではなく「選び方」の知恵【初心者対応】

5 件のコメント

  • さだぢさん、こんにちは
    PCのスペックでお聞きしたいのですが…
    CPU ryzen9
    グラフィック Geforce RTX2060super
    メモリ 16GB
    ストレージ 512GBSSD 2TBHDD

    この構成ですと、イラストに加えて3Dモデリングも問題なく行えますでしょうか?

  • 当方、アナログ時代から社内イラストレーターを経て
    現在はフローランスですが、35年職業でイラストレーターやってます。

    パソコンの選択肢に一言でいいのでMac入れて下さい。
    デジタルに移行した1996年当初は印刷媒体向けに制作するのは、
    Macしか選択肢がありませんでしたので今でもMacです。
    というか、広告、出版業界でイラストにせよなんにせよ、
    印刷物の原稿を作成するのは今でもMacがほとんどです。

    • キタシンさんこんにちは!

      おぉそうなんですね!
      自分も印刷媒体の経験がありますが、DPTの業務を行わないのであればイラスト制作自体はWindowsでも全然問題ないですよ!(それとwindowとMacで比較すると話がまたややこしくなるので…笑)

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