こんにちは、さだぢです。
3Dやフォトバッシュを使ったCGイラストの描き方については「ポケモン編」「背景編」とテーマ変えて記事を書いてたんですが、今回は「Sci-Fi」についての描き方をまとめました。
「3Dやフォトバッシュを使ったCGイラストの描き方講座【ポケモン編】」で言及してますが、「Zbrush」と「フォトバッシュ」について軽く説明。
Zbrushは3Dソフトの一部で普通の3Dソフトと違って粘土みたいに作ることが得意なソフトで、フォトバッシュは写真素材を組み合わせて絵を描く技法のことです。
2D3D両方使っての絵作りを説明した記事も書いてるので今回は「メカ」「Sfi-Fi」「近未来」系の絵を描く上でのポイントも交えながら説明しようと思います。
目次
Sci-Fiにフォトバッシュや3Dを使うのは…
超オススメ!
なんでかって言うとフォトリアルなメカはもちろん、アニメの場合でもメカ系は3Dが多用されてるくらいだからアニメタッチのイラストにも使えて絵柄も用途も結構幅広く使えます。
3DもフォトバッシュもSfi-Fiと相性がかなり良い。
実際トップクラスのSfi-Fiの絵を描いてる人は3Dもフォトバッシュも使いこなして相当レベルが高いです。
実際ガンプラのメインビジュアルとかでも使われててぶっちぎりでクオリティーが出せます、はい。
すぐに使いこなせるわけじゃないですが習得すれば他より頭1つか2つ抜き出るポテンシャルは秘めていて、トップクラスの人達は標準スキルとして持ってる人が多いです。
国内でも3Dを資料にしたりラフに使ったりする人や写真をテクスチャとして使う人はいますが両方を共存して使ってる人、使える人ってそんな多くない印象ではあるものの認知されてきてるので徐々に使い手は増えると思います。
まずデザインを決める上で気にするポイント
デザインの考え方の概要は別途「イラストの構図やラフ作業で重視してるコンセプトアートの考え方」で書いてるので省略しますが、デザインの方法とは別にSci-Fiの絵を作るときのポイントをまとめました。
- シルエット
- 差し色
- 構図
この3つが気にするポイントです。
基本的にSciFiってカッコいいけど印象に残らない、どれも同じに見える…っていうのが個人的に思うことで「ん?なんだコレ?」って思わせて注意を引く上で「シルエット」「構図」「差し色」のバランスを極端に割り振るのがコツかなぁと。ちなみに自分は色の比重が大事だと思ってます。
シルエット
シルエットのデザインとか思いつかないよーって人でもできるちょっとしたコツはこんな感じ?
- 比率を思いっきり変えてみる
- パーツを消してみる
例えば普通の人を基準に腕を長くしたり、肩幅パンパンにしたり、思いっきり小さくしてみたり…。
大胆に腕を消したり…。
これは人型じゃなくて乗り物でも同じ考えでできます。
ちなみに普通の人型をカッコよく見せるのが一番難しくて、なぜかっていうとキャッチーな形状でないから誤魔化せないし見慣れてるから高い水準での地力が要求されます。
差し色
色を入れると引き立つのはビビットな色なので原色を意識してみるといいかも。
Sci-fiやハードサーフェス系で面白いのは差し色の比率であれば強引に原色を入れても問題ないどころか映えるところかなぁって思ってます。
構図
これはちょっと「魅せる意識」があれば工夫できると思います。
コツは!
水平垂直にしないこと!
以上!
もう一つポイントを上げると4隅に差をつけることです。
それだけでも変わります。
スカルプトモデルは雑で大丈夫
前回、前々回と用意した3Dモデルはただの球や円柱、箱の組み合わせで作ったんですが、今回はスカルプトソフトの「Zbrush」を使って粘土をこねるみたいにモデルを作りました。
Sci-Fiと粘土みたいに作るツール、一見相性が悪そうですがモチーフによっては使えます。
ガンダムみたいな箱の形状は厳しいですが…人型、有機的な形状ならいける!
で、つくったのがコレ。
3Dで完結させるわけではないし、このあとレンダー素材を書き出し加筆するので作り込みはこの程度でも十分です。ポージングのバランスをもっと調整すればよかったと後悔してるけど。
各種素材を用意する
ここの工程は「ポケモン編」「背景編」と大体一緒でスカルプトはあくまで素材の一部でレンダリング素材を書き出します。
前回はMayaの標準レンダラーMentalRayを使いましたが、今回はZbrushから直接レンダリングできるKeyshotを使用してます。
書き出してる素材一覧
- Diffuse
- CN
- BackL
- Ref
- Cavity
- OC
3D素材を組み合わせて加筆、レタッチを加える
最初に作ったスカルプトモデルの書き出し素材を組み合わせ、フォトバッシュでティティールを足し、加筆しながら整える、というのが一連の流れ。
全体のプロポーション、ライティングや質感は3D側で用意して、ディティールや仕上げ作業を2D側でやるイメージです。
ちなみにSci-Fiでできる魅力を上げるちょっとしたポイントは色んな質感を足すことです。
例えばキラ!っとした金属部分があれば、塗装っぽい表現もあったり、ビニールっぽい質もあったり色んな質感が感じられると説得力も魅力も増します。
そのシチュエーションに合わせて調整する必要があるのでキャラの大まかなイメージができたら一旦キャラに手を加えるのはやめて、背景に移ります。
フォトバッシュやブラシを使いながら背景の雰囲気を作る
雨とか排気ガスとか煙、ジャンク品とかメカメカしい壁で近未来の下層地区の雰囲気を出す。
背景の壁は3Dの素材を使ったり、手前はピントがボケてるのでメカっぽいブラシで描いたり。
エフェクトも普通にブラシで描いたり。
で!
Sci-Fiの場合はらしさを出すポイントになるのが発光表現だと思ってるので、光りそうなパーツを足してキラーンとさせるのもポイントです。
背景のみ
背景+キャラ
背景+キャラ+エフェクト
ちなみに俺の場合ですが、背景を雰囲気で作ってエフェクトとか仕上げに直接影響する部分を気にしながら作業を進めるので背景はあっさりしてます。
で、ここから雰囲気を詰めて完成かなー。
まとめ
3Dやフォトバッシュを使った絵作りについては前回、前々回にも書いてるから全体の流れやSci-Fiの絵を作る時のポイントが少しでも参考になれば。
おまけ
ハードサーフェス系でのフォトバッシュを使った技法の参考になるメイキング動画を見つけたので参考に。
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