こんにちは、さだぢです。
おや?
とタイトルを見て思った人もいるかも知れません…。
自分は今でこそ絵の仕事にするようになったんですが、純粋に「描くのが好きか」と言われたら微妙なところで色々と悩んできたし、他の人を見てても考えさせられる事もあり…。
こういう考え方もあるのか、という程度の話として読んでもらえれば。
目次
絵描きになりたい理由が現実逃避が意外と多い説?
身の回りで何人か見てるんですが、何の脈絡もなく「絵描きになって絵で食っていきたい」って言い出す人は根底に現実逃避があるんじゃね?っていう話。
知ってる人の例をいくつか。
ブログ記事にも書いてるのですが、自分は藝大目指して美術予備校に通ってた時期がありました。
そこで絵の指導をしてる講師に話を聞く機会があって、絵の道に進んだのが「絵とは全然関係ない分野で大学院まで進んだけど、単位足りないし働きたくないから美術予備校に通って藝大を目指した」という理由で「別に描くのが好きじゃない人でも絵の仕事してるんだな」と知った瞬間でした。
大学を卒業したものの公務員を目指して無職(就職浪人?)になった友達がいるんですが、試験の勉強をせずに不合格、そこから突然「絵に関する仕事がしたい」とペンタブを買って絵を描き始めたのを見て「アレ…ネットで見たことがある流れ?」っていう感じでした。
「絵を描くのが好き」だからではなく「モラトリアム期間を延ばしたい」「働きたくない」という後ろ向きの理由の人も案外多いのかなぁと…。
ただ実際にここからプロになる人もいるのが面白いところで、身の回りで「絵描きになる」と突然言い出した人がいても否定せずに様子を見てもいいかもしれない…ちなみに俺もこの系統に近いけど仕事になりました!
実はそうでもないのに好きだと思い込むことで苦しくなる
「描くのが好きだと思い込んでる」って人、結構いるんじゃないかな?
実は描くのがそんなに好きじゃないのに絵の道に進むと自分のモチベーションとやっていることのギャップに苦しむことになる…。
これは「描くのが好き」以外の動機で絵を描く時に起こる気持ちだと思ってます。
実は俺自身がこのタイプ…。
自分が藝大を目指し始めた理由が「当時付き合ってた彼女が美術系で見返してやろうと思ったから」っていうしょうもない動機で…絵の道に進んで最初は苦痛だったものの徐々に上達することで面白さに目覚めていった稀な例ですが、めちゃめちゃ苦痛でした。
動機が「好き」以外だったので。
けど絵の道に進むと決めたのに苦痛である事を認めたら自分のアイデンティティを否定するみたいで受け入れられなくて…というか無意識に自己防衛をして自分の気持ちに気付けなかったのかなぁと今では思ってます。
絵を描くからといって、好きじゃなきゃいけないってことは全くない。
「好き」から「嫌い」になる…?
結構こういう人多いんじゃないかなぁと…。
「好き」から「嫌い」に気持ちが変わるのは自然なことだと思ってます。
昔は好きだったけど周りと比較するようになって劣等感や嫉妬心から描くのが嫌いになったり、仕事にすることで疲れて絵を描きたくないというような心情の変化…めっちゃ分かる…。
俺の場合だと面白いと感じる内容が年々変化していて「上達するのが楽しい」から「完成度の高い絵を制作するのが楽しい」から「人に喜んで貰ったり役に立つ形でコンテンツを作るのが楽しい」と、自分の中での変化を受け入れて適応した形で仕事をする事で比較的楽しく描けてます。
最初は「楽しい」「好き」「興味ある」と思っていてもやっていくうちに「面白くない」「嫌い」という風に変わっていくこともあるので、素直に自分の気持ちを認めると心がラクになる。
そうすると次に進める。
というか認めないと呪縛に囚われ続けることになる…かも?
「描きたい絵」だけを描きたい人もいる
どんな絵を描くのが好きですか?
人によって違うと思うんですが、自分の場合だと「加工や3Dを駆使した手法」「線画を要しない塗り方」「クリーチャー系全般」「版権物」「ポケモン」といった絵を描くのが好きで、これって「特定の絵を描くのが好き」なのであって別に「絵を描く」行為が好きなわけじゃないんですよね…。
言うなればスポーツが好きって言いつつも野球が好きなだけでバスケに全く興味がないのと同じように絵を描くのが好きって人も色んなタイプがいる。
こういったことに無自覚だと仕事にしたり進路を考えたりする段階で「絵を描くの好きだと思ってたけどなんか違う…」となって悩む可能性が高いので自分の「好き」のルーツを見つめ直すのは大事かなぁって…。
実際に美大とか専門出てゲーム会社等に就職したはいいものの「アレ…もしかして仕事で描く絵は楽しくない…?」と気付いて辞める人も一定数…?
不純とされる動機について
絵描きあるあるだと思うんだけど素直に「お金が欲しくて描いてる」とか「ちやほやされたくて描いてる」とか言うと「ガッカリした」「ちょっと残念」って声があったりする…。
別にいいやん!?
絵描きは「描くのが好きで描いてる」と思われがちですが、普通にお金のため、名誉のために描いてるといった別の部分にモチベーションを持って活動してる人も全然いると思います。
プロのイラストレーターでもビジネスとして捉えて「好きなことを仕事にしている」とは違った動機で絵を描いてる人もいて、なんなら法人化して人を雇ってる人もいる。
普通の人と同じで「絵描きだから」とか無いッ…!
まとめ|好きのタイプは人それぞれ
人によって好きの度合いとかニュアンスって違うと思います。
ドライにお金のために描くのもいい。
ちやほやされたくて描いてるのでもいい。
ポケモンのピカチュウ「だけ」を描くのが好きでもいい。
描く上で「何を描くのが好きなのか」「どんなモチベーションで描いてるのか」を知る意識を持ってると、自分の気持ちとのギャップに苦しまなくなると思ってるし、そもそも絵を描く上で「好き」「楽しい」と感じる部分はみんな同じじゃないし、「絵描きはこうあるべき」とか無い。
絵を描いていくと色んなタイプの悩みやモヤモヤが生まれると思いますが、自分の経験してきたことや考えてきたことから少しでも解消するキッカケになればなぁと。
おまけ
ちなみに自分はYoutubeにメイキング動画も上げてたりするんですが、最近はこういったネタ系の企画をガチ勢として制作するのが好きで興味あったらぜひ (^q^)
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はじめまして、こんにちわ。
クリエイティブに生きていたい者です。
さだぢさんの、「絵を描くのが好きだと思い込んでる」っていう言葉が、ガチガチになりかけてた自分を緩めてくれました。
絵を描くのが好きだ好きだ好きだと言い聞かせ、描かなきゃ描かなきゃ描かなきゃと。初心者だから、強者どもに早く追いつかなきゃと焦っていたところでした。
ちょっと苦しくなってきたところだったので、見つめ直してまた頑張ります。
なんだか力をもらい、思わずコメントしました。
ありがとうございました。
ゆでたまこさんこんにちは。
そうい言っていただけると書いた甲斐があります…頑張ってください!
こんにちわ。受験生です。
もう11月なのですが、まだ進路に迷っています。(正確に言うと決まっていたのですが
その学部に何の興味もありませんでした。
そこでイラストレーターになりたいと思ったのです。
が…、そもそも絵を描き始めたのは今年の八月ほどで、画力は0に等しいです。
更に、この気持ちが、単なる勉強からの現実逃避なのか、そもそも絵が本当に好きなのか、
好きだったとして、それがいつまで持つのか(熱くなりやすく、冷めやすいので)分からず、
(自分しかわからないのは分かっているのですが)苦しいです。このまま勉強をするのか、専門学校に行くのか、
美大は…入れない気がします。どうすべきなのかアドバイスを頂きたいです。
もし可能でありましたら、質問に答えていただけると幸いです。
アドバイスが欲しいです。
斎藤さんこんにちは!
やりたいことが決まってるなら言えることもあるんですが、受験生でやりたいこともモヤッとしてるなら「最も時間的猶予を得られる選択肢を取る」のが手堅いかなぁって思ってます。
そういう意味では興味無くても大学とか行く意味あるかなぁって思いつつ、大学や専門より安いスクールに通ってエンジニアとかUIUXデザイナーとか学歴にそこまで左右されず時代に沿っていて付加価値が高く高単価を得やすい職種になってからやりたいこと考えるのも一つの道かなぁと…一応他にもデザイナー職でハードルの低い職種雇用形態で入って経験を積んで徐々にイラストレーターに方向転換していく方法もありますが基本的にイラストレーターになることよりも職業として続けていくのは他よりハードルが高いことも知っておくといいと思います。
ただ個人的には「やりたいこと」じゃなくて「やりたくないこと」を考えて、そのやりたくないことを回避する選択を取るのが幸福度の高い生き方かなぁとは感じてます。
一つの考え方として参考になれば!
「~が描きたい」という目的が大事なのであって、描くことは手段でしかないですよね。
それが好きになれなくてもいいですよね。