こんにちは、さだぢです。
クリーチャーをカッコよく魅せるコツが知りたい…。
正直キャラデザは得意じゃないけど平凡なクリーチャーをいかに魅力的にするか、という部分に関しては得意で、クリーチャーをリアルに描く上で意識すべきこと、考えることを書いてます。
「平凡」なデザインのクリーチャーでもカッコよく描くためのポイントをまとめました。
良かったら参考にしてください。
目次
解剖学的な知識は必要?
解剖学的な正しさってのは必須ではないと思ってますが、骨があって、関節があって、筋肉があって、皮膚があって、シワがあって…っていう生物を構築してる要素に関する知識は絶対持った方がいい!
クリーチャーの場合はこういった生物として要素を押さえると説得力が上がってグッとクオリティーが高くなるポイントだと思ってます。
個人的に解剖学的な説得力を出す時に意識してるコツをいくつかに分けてみました。
全ての部分において「S字」「C字」「I字」バランスを意識
- 「I字」は直線的な要素
- 「C字」「S字」は曲線的な要素
よく生き物は「プロポーションはS字を意識する」って見るんですが、俺はプロポーションどころか全てのパーツでを意識するようにしてます。
表面的には見えずらい筋肉や骨の交わり方、パーツ同士のバランスを比べる時でも「S字」「C字」「I字」の意識が使えます。
「S字」「C字」「I字」それぞれ連続したリズムで続かないように意識するのが単調にしないためのポイントで、クリーチャーに「直線」と「曲線」の要素の両方を取り込めれば平凡なデザインでもいい感じに見える。
「筋肉」「脂肪」「皮」の表現
個人的にリアリティーを感じる要素として「凸」と「凹」が大事だと思ってます。
人型のクリーチャーを例に出すと全体的に「筋肉」を全面に出してボールや風船みたいにパンパンに張ってる「凸」な要素で構成してる人が多くて、「たるみ」「脂肪」「皮」「骨」っていう「凹」の要素を意識できてる人が少ないです。
生物には筋肉がつきやすい部位、解剖学的に肉がつかず皮と骨しかない部位、生活習慣から脂肪がつきやすい部位というのがあって…。
例えば哺乳類で言えば、よく動かす大腿部の筋肉がつきやすく、関節部分が骨ばってて、全然使わない腹回りは脂肪が付いてたるみやすい、みたいな感じです。
- 「筋肉がある部位」
- 「脂肪がある部位」
- 「骨と皮しかない部位」
っていう大きく3つの要素を意識することがリアリティーが出すポイント。
デフォルメされたクリーチャーやモンスターには必要ない要素だけど、ここでは厚塗りやリアル系のクリーチャーについて言及してるよ
クリーチャーを描くのにオススメの資料
ちなみに今まで読んだ中でクリーチャーの解剖学資料としてオススメなのがこの3冊です。
特に「スカルプターのための美術解剖学 -Anatomy For Sculptors日本語版-」は資料として重宝してます。
スカルプターのための美術解剖学 -Anatomy For Sculptors日本語版-
クリーチャーの魅力を上げる小技
ドラマチックな光の演出は大事使える
ライティングはクリーチャー以外でも汎用的に使える技術です。
一番明るい光で照らすメインライト、影を見せるためのフィルライト、輪郭を強調するためのバックライトの3点照明は覚えておきたい技術で、バックライトはドラマティックに演出するのに使える。
極論言うと光を演出する能力を身に付ければ「ただの球」ですら「カッコいい球」にできる。
「ただの球」をカッコよくできるようになれば「平凡」なデザインのクリーチャーはもっと簡単。
暗い明度をベースに絵作りする
割と海外だと多い印象なんですが、暗めの明度幅で絵で組み立てて部分的に強い黒と強い白を入れるのがリアルに表現したい場合はクリーチャーと相性がいいです。
「カッコいい」「ダーク」「重厚」なイメージの絵作りがしたい場合上の円グラフの明暗バランスを参考に。
まとめ
- 「直線」と「曲線」両方の要素を使い分ける
- 「筋肉」以外の「たるみ」「脂肪」「皮」「骨」といった要素を意識する
- 「バックライト」を使ってドラマチックに演出する
- 「絵作り」は暗めの明暗をベースに組み立てる
俺自身がアナトミーの筋肉や骨が大好きな人体フェチで、海外のリアルな画風のイラストレーターを研究した中でクリーチャーを描くのに有効なポイントをまとめたつもりなので参考になったら幸いです。
おまけ
キャラクターをめっちゃリアルに描くのが上手いアーティストのメイキングがあったので興味あったらぜひ。
▼クリエイターとして培ってきたノウハウをまとめてます▼
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