こんにちは、さだぢです。
俺がやってきたことは裏技みたいなところがあって物理的に真似するのが難しい人の方が多いけど、自分の経験を元に初心者でも絵が上手くなる「環境」についての考察をしました。
ただ、同様の効果が得られる方法についても考えたのでよかったら参考にしてください。
ちなみに環境の力でどれだけ上手くなったか知りたかったらギャラリーを見てね
目次
実際にやった経験から絵の上達に確実に効果があると言える裏技
藝大目指して浪人して美術予備校に通う
え?
って思ったかもしれないけど断言できます。
藝大といえば美術大学の最高峰。
ちなみに藝大は東京芸術大学のこと
藝大に行った人たちって最初から才能がある人たちが入ってるようなイメージがあるけど大半の人たちは普通の人で「凡人が藝大を目指して予備校で浪人した結果、強制的に絵が上手くなって藝大に入った」が正解。
進路を決める段階で今まで特に絵も描いてないし、デザインも学んでないような初心者どころか未経験者が藝大を目指して予備校に入って訓練をしたら確実に絵が上手くなっていった例をかなり見てきました。
その時に才能があるとかないとか関係ないかもしれない…と強く思って「なぜ全員が上手くなってるのか」を考えるようになりました。
美術予備校に通ったことで知った「環境の力」
「期間」ではなく「結果」を求める環境
- 美術予備校に通っても絵が上手くならなければ藝大に入れず、予備校通いから抜け出せず先に進めない
- だから絵が上手くならざるを得ない
すごくシンプルだけどこれが最初に考えた理由。
美術予備校で浪人した人のほとんどが確実に絵が上手くなるってすごくないですか?
考えてみてほしいんだけど、美術系の専門学校とか大学に入ったって別に絵が上手くなる必然性がないじゃないですか?
なんでかって言うと別に絵が上手くならなくても通えば卒業ができるから。
例えば専門学校や大学だと2~4年通ったら卒業で卒業資格がもらえるでしょ?
入った後に特別努力しなくても「専門卒」「大卒」が手に入る。
この「安心感」が環境にいる意味をボケさせる。
逆に大学受験を前提とした予備校は大学に入るまで終わらないでしょ?
大学に入れなければ無限に続く。
「結果」を出さなくても卒業できる学校と違って美術予備校は明確に「藝大に入る」という目的があって、その目的を果たすまでは抜け出すことができない環境。
だから「焦燥感」から結果を出すことに対しての飢餓感がうまれる。
つまり上手くならなければいけない必然性がある。
結果的に上手くならざるを得ない。
って具合に結果を出さないと抜け出せないから「必ず受からなければ」「抜け出したい」という焦りが本気で絵が上手くなりたいっていう精神を形作っていくんじゃないかと思ってます。
他のシチュエーションを例に挙げると…
- 本命以外の大学を受験しない
- 貯金0で会社をやめて独立する
- 学校を中退してプロを目指す
こんな具合に「保険を持たない」「退路を断つ」ことで本気度の高い意識を作ることは可能ですが、諸刃の剣だと思ってて強靭なメンタルがないと心が折れる上に達成できなければ荊の道が待ってるんじゃないかと…。
ただ、この「焦燥感」や「ハングリー精神」の意識を身につける環境に身を置くのは絵が上手くなるのに確実に有効だと思ってます。
ちなみに実際に俺も全くの未経験から藝大を目指して浪人してた1人だけど、始めた1年後には確実には上手くなったと自負してるし、同じようにゼロから始めた同期も全員確実に上手くなってました。
上手くならなかったのはサボってすぐに予備校に来なくなったやつだけ
自分と同じタイミングで未経験の状態から予備校に通って藝大に合格した人に話を聞いても「予備校で浪人して確実に上手くなった」と言っていて、俺が個人的に思ってることではなくて予備校に通ってた時に色んな人に聞いて全員同意してたので「予備校で藝大目指して浪人すると絵が上手くなる」というのは間違いないと思ってます。
今は独学で個人でもできる時代だけど誰もが1人で努力できるわけじゃないと思ってて「環境」にお金を払って「技術の習得」と「意識作り」をしてたのかなぁと思います。
美術予備校は藝大目指してるだけあってそもそもの環境レベルが高くて、上手い人が多い、ハングリー精神、真剣さが段違いなのでその環境で絵を描くのは確実にレベルアップするのでオススメです。
実際プロのイラストレーターでも通って訓練してる人もいるくらい。
受験の追い込み時期の冬が特にレベル高いので冬がオススメ
とか言いつつも予備校に通うのはハードルが高いけど…。
上手い人だらけの「猛者」の環境
猛者だらけの環境で最初は自分が一番下手だし、絵を見られるのが恥ずかしいし、「ヤベェ所に来てしまった…」っていう気持ちから始まる。
ただ基本的に人が上達するのって「模倣」から始まると思うんですよ。
猛者がいる環境に身を置くことで「描き方」「テクニック」「モノの見方」「考え方」「意識の高さ」「使ってる道具」っていうのが呼吸をするように無意識レベルで伝染する。
自分の意識って身の回りの人に影響されると思ってて、例えば最初は平凡な子供でも不良と行動すれば不良に近くし、スポーツ好きと行動すれば自分もスポーツに興味を持つし、ゲーマーと行動すれば自分もゲームをやるようになる。
能力も同じことが言えて、超人みたいな人たちと一緒にいれば行動や考え方が同じ次元に引き上げられて自分も超人に近くし、怠惰な人たちと一緒にいれば逆に自分も同じように怠惰になっていく。
なのでイラストが上手い人が多い環境だったらイラストが上手くなり、彫刻が上手い人が多い環境だったら彫刻が上手くなり、3DCGが上手い人が多い環境なら3DCGが上手くなるといった具合。
俺の場合はデッサン力や描写力が高い人が多かったので、その人たちの影響を受けた絵が上手くなりました。
すごく古典的ですが、これって「ライバル」がいる環境と同じことなのかなって思ってて。
同じ空間で切磋琢磨するのが一番いいけど、今だとネットで同じような志を人を探せるからSNSを使って仲間やライバルを作ることは絵が上手くなる上で有効と思ってます。
さいごに
保険を作らずに退路を断つってのは難しい。
猛者に揉まれる環境に身を置くのも条件が厳しい。
ただ「良き仲間」「良きライバル」を探すことはできる。
特に初心者のうちは「上手さ」に焦点を当てるとつまずくことが多いけど、仲間やライバルがいれば「楽しさ」を軸に絵を描けるし、モチベーションにも絵の上達に影響がある大事な要素だと思ってるのでぜひ見つけて欲しいです。
▼今までの絵の経験やノウハウを書いてるので興味あったらどうぞ!▼
合わせて読みたい
絵が上手くなる方法で「描く練習」以外にあるコツをガチ勢が教える
http://rineishia.com/umaiheta
拝見させていただいております。誠に勝手ですが、このブログですけど10年以上模写等しても上達出来ないのですが、さだぢ様何かアドバイスしていただけないでしょうか。
タカハシさんコメントありがとうございます!
おそらくですが、ずっと簡単な絵を描き続けてきたから上手くならないのかも知れないです…。
例えばずっとスライムを10年間倒し続けても経験値が入らずLVが上がらないのは絵も一緒です。
ただ漠然と「上達したい」というのは難易度が高いので「この絵が描けるようになりたい」と、そのために何をしなければいけないのかと逆算して目標を立てるのがおすすめです。可愛い絵が描きたいなら目標とする絵を設定して、模写してみる、次は目標とする絵を資料にして自分なりに描いてみる、描けなかったら必要な情報が載ってそうな教本の内容を真似て練習してみる、みたいな感じで「どうしたらこの絵みたいに描けるか」という目標設定がハッキリしてると上達しやすいかなぁと…。
よかったら参考にしてみてください。
はじめまして。同人活動がしたいと思いイラスト練習を半年くらい前から始めたアラサーです。練習始めてから色々と絵や写真の模写したりしてきたのですが、上手くなってる気がせず悶々としている状況でした。
そんな中、こちらのサイトをつい先日たまたま見まして美術予備校の存在を知り、何としてでも上手くなりたい 私も通うかなあと検討しています。
ただ思い返してみると中学の美術は5段階で2だったし大丈夫かなあ?ちょっと不安です。たぶん全然描けないでしょうし講評も酷いことになりそう。そこで質問ですが入学当初の心の持ちようとしては描けなくて当然ってある程度開き直るのが良いでしょうか?サダジさんはどうでしたか?
こんにちはプリシラさん!
僕も似たような成績だったのでそこは大丈夫だと思いますw
入学当初は根拠はないけど自分にも描けそうと生意気にも思ってて、段々と自分の実力が分かると「この場にいる自分が恥ずかしい、今すぐ帰りたい」っていう心情でした…。
今は仕事にしてることもある程度上手くなったという自負がありますが、当時は「上段」「中段」「下段」と3段評価ある中で1年間下段だった時代がありました。
美術系の高校にいたわけでもなかったので特に知り合いもいないしアウェー感がすごくて、最初の1年はすごく辛かったのを覚えてます。(長い…)
ただ段々知り合いが出来たり、段々上達していったことで楽しくなっていったのも覚えてます。
心の持ちようはまずは友達を作るのがベストですが、まずは話ができる人を作れれば心理的には結構ラクになるかなぁと。
あと数で言ったら1浪2浪が一番多いですが大学出た後に美術予備校に来る人、社会人を経て来る人等結構色んな人がいますよ。
ちなみに美術予備校ごとに特色が違っててボロクソに言うところ、上手い人の好評しかしないところ、講師の質等の差があるので学校選びは比較しながら見学や体験して見るのをおすすめします。
漠然と上手くなりたい、絵が上手くなるための考え方や観察力を磨くのにピッタリだと思いますので上手く活用してください!
並行して同人で描きたい絵の練習も同時にするのが相乗効果で良いかもしれないですね。
参考になったら幸いです( ´∀`)
返信というか追伸ですが 私のコメントしてから予備校に通い初めて もうちょっとで1ヶ月くらいになるのですが 自分がこういった学校にくることの場違い感は半端ないですね。一人だけ浮いているというか。さだぢさんが返信でおっしゃゃられていた事が体験できてる気がします。
もうちょい緩めの学校 教室にすれば良かったかなとか色々考えてしまっています。
まあそれでも ほんのちょっとだけですが球体の陰影のつけ方等、収穫は得られてるので へこたれず頑張ってみたいです。
プリシラさんこんにちわー
おぉ!行動に移せる人は多くないので凄いです!
変な例えで申し訳ないですが無理やり少林寺に入れられた少年が嫌々修行してたら自分も猛者の仲間入りしていた…みたいな環境を味わえるのが美術予備校だったりします…笑
レベルの高い人達がたくさんいて他人の観察眼や絵に取り組む姿勢といったことを肌で感じれる場所はあまりないので、そういった部分も収穫として得られるといいなと思います!
報告嬉しいです!頑張ってください(´▽`)
はじめまして!
さたぢさんはどこの予備校に通っていたのですか?
差し支えなければ教えていただけると幸いです!
さささんこんにちは!
自分が通ってたのは御茶ノ水美術学院、通称オチャビです。
さだぢ先生初めまして。
いつもブログ楽しく拝見させて頂いています。
僕はコンセプトアートのような絵が描きたいと思っている初心者で、デッサンを学びたいと思っています。
独学では不安があるのですが、周りに通えるようなアトリエや予備校がありません。
通信教育はほとんどが怪しく見えてしまって、躊躇っています。
僕のような場合、通信教育を取るのと教本を使っての自力でやるのと、どちらの方がいいのでしょうか?
さだぢ先生の意見を聞かせて頂きたいです。
そりさんこんにちは!
先生というほどでは…(笑)
個人的にですが、デッサンは上手い人の思考やプロセスを得られる「環境」が大事だと思ってます。
あと通信教育のデッサンで上手くなった人を知らないので、そういった意味でもおすすめはしないです。(あくまで「デッサン」の通信教育をおすすめしないのであって、イラストレーターや目指す絵柄で描いてる「現役」の人がやってるオンライン講座や添削といった類のものは効果あるかなぁと思ってます)
コンセプトのような絵が描きたいという目標が決まってるのであればデッサンから入る必要は無く現在は優良な書籍が多いですし、Youtubeでもいい動画が結構出てきます!
ちなみに「デッサンの通信教育」か「独学」かの2択であれば自分だったら「独学」側でコンセプトアート系の内容が学べる海外の動画コンテンツを買ったりYouTubeで動画を漁って模倣しつつ現役のコンセプトアートに作った作品のアドバイスを求めて上達を図ると思います。
【以下参考URL】
https://sadaji-note.com/youtube_painting
http://wiki.polycount.com/wiki/Gumroad_Tutorial_List
https://www.thegnomonworkshop.com/tutorials?tags%5B%5D=matte-painting
頑張ってください!
返信ありがとうございます!
なるほど、目標が決まっているならデッサンは必ずしも必要ではないんですね。
海外の動画で学ぶというのは一人では思いつきもしませんでした。さっそく修行していきます。
相談させてもらって本当に良かったです。親切に答えて下さって、ありがとうございました!
今後もご活躍を期待しています!